コンピューターは役立たずだった?

「人工知能の父」アラン・チューリングと

映画イミテーション・ゲームの紹介

最初のコンピューターは巨大な計算器でした。

コンピューターは、人間が計算する仕組みを電気的に再現する。

計算する方法を組み込む事で、計算ができるようになりましたが、
それを作るなら人間が直接計算した方が時間がかからないじゃないか。
しかも正しく計算できているかどうか、人間が計算する必要がある。

という事で、最初はコンピューターという物の存在価値が認められない時期がありました。

今回紹介するのは、そんな時代の中で、既にAI(人工知能)の一つの考え方を提示した
アラン・チューリングの映画「イミテーション・ゲーム」です。

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イミテーション・ゲームとは?

イギリス切っての数学者であるアラン・チューリングさんは
色々な論文(ろんぶん)を出しましたが、有名なのがこの映画のタイトルにもなっている「イミテーション・ゲーム」です

コンピューター(計算マシン)にいくつかの質問をして、相手が人間かどうかを見極める。
コンピューターという言葉もなかった時代に、そんな事を考え付くとは。ただただすごいです。

この映画は、そんなチューリングさんが手がけた、一つの大きな仕事にフォーカスを当てたドキュメンタリーとなっています。

第二次世界大戦中のイギリス。ハイル・ヒトラー率いるドイツ軍との戦争を繰り広げていたイギリスにおいて、チューリングさんが軍に呼び出される所から始まります。

アラン・チューリングさんとは?*1

この話の前に様々な論文を発表し、大学の教授として、数学者として注目されていたチューリングさんは、
現在のコンピューターの原型「ノイマン型コンピュータ」を作ったジョン・フォン・ノイマン*2とも交流がありました。

また、発表した論文の中で「機械は考えるのか」という事についても書かれていて、現在のAI「人工知能の父」とも呼ばれています。
コンピューター分野における「ノーベル賞」にあたる唯一の賞が「チューリング賞」とされている事でも、チューリングさんが残した功績は偉大である事が分かります。

映画とは直接関係ないですが、長距離走がとても得意で、フルマラソンの距離を何度も完走していたという話もあります。
金属のメッキ加工も趣味で、自宅には、メッキに使う薬剤として青酸カリを保管するほど、メッキ加工に熱心だったようです。
この辺りは数学者でもあり科学の知識も豊富だった事が伺えます。

*1*2wikipediaから引用

この映画の見どころ

あらすじを紹介すると普通の映画紹介のようになってしまう為あらすじは簡単にします。
ドイツ軍の暗号機を、イギリス軍が戦争に勝つために解読するというのがメインのお話です。

それはさておき、プログラミングスクールで紹介するからには別の視点でという事で、
この映画の面白いところは、チューリングさんが作った「チューリング・マシン」が再現され、それがしっかり動いている事です。
アメリカの博物館にも実際に動くレプリカが展示されていますが、そこに行かなくとも動きを見ることができるのはとても貴重です。

映画の中でもでてきますが、このマシンのすごいところは、プログラミングした物の再プログラミングができる点にあります。
デジタルステーション習志野の教室で
生徒さん達が作っているロボットも、基盤にどんどん新しいプログラムを入れる事で、違う動きとロボットが作れます。
当たり前のようで、中身がどうなってるか考えるとよく分からないですね。

もし興味があれば、チューリングさんや、チューリング・マシンの構造などについて調べてみると、もっと面白い事が分ると思います。

映画を見ていく中で、このブログのタイトル「コンピューターは役立たずだった?」の意味もきっと分かると思います。

コンピューターに興味がない人も、問題と向き合い解決していく姿は、生きていく上で何かヒントを得られるかもしれません。
今のデジタル社会の土台を作った物語なので、是非見てほしいと思う映画の一つです。

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数学的な手法を学ぼうと考えている人がいたら、
残念ながらこの作品の中ではそういった複雑な数式の説明や証明や論理については殆ど語られていません。
そちらの方がむしろ気になるという人は、実際の暗号解読チームのインタビューなどをまとめた
こちらの映画[code-breakers]を見ると詳しい経緯がわかります

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