GPT-5はここがスゴい!GPT-4oから進化した3つのポイント

こんにちは!デジタルステーション習志野スタッフの小澤です。

2024年に登場した GPT-4o と、2025年8月に発表されたばかりの GPT-5。
どちらもOpenAIの「ChatGPT」シリーズ最新モデルですが、実際に使ってみると性格も得意分野もまるで違います。

今回は、特に教育やプログラミング学習で役立つ 3つの進化ポイント に絞り、背景や具体例を交えて詳しく解説します。

1. 思考力と精度の飛躍

GPT-5の最大の特徴は、新しく搭載された 「Thinkingモード」 にあります。
これは人間でいう「考えをメモしながら整理する」ようなプロセスをAIが内部で行い、結論に至るまでの道筋を明確にしてくれる機能です。

GPT-4oでももちろん推論はできますが、多くの場合は最も可能性の高い答えを一気に生成します。
そのため、1つの原因に気づいても別の問題は見逃すことがありました。
例えばPythonのコード修正では、エラーの原因を1つ直す提案はしてくれるけれど、その変更によって別の箇所が壊れる可能性までは考慮しないことが多いのです。

GPT-5のThinkingモードは違います。
コード全体を読み込み、関係する関数や変数を洗い出し、「ここは未定義」「このループ条件だと無限ループになる」「この関数は引数が間違っている」と複数の問題点を順序立てて指摘します。
さらに、それらの修正案を「優先度順」に提示することも可能です。

この思考プロセスの変化は、教育現場にも大きな影響を与えます。
たとえば、子どもがScratchやPythonで作った作品の改善点を聞いたとき、GPT-4oは「1つの改善案」を中心に返してきますが、GPT-5は「複数案」を理由つきで提示し、比較しながら選べるようにしてくれます。
これは、「AIに正解を聞く」のではなく「AIと一緒に考える」という新しい学び方を実現します。

加えて、精度面でも大きな進歩がありました。
GPT-5は誤情報(Hallucination)の発生率を約80%削減しており、特に医療・法律・学術系など厳密さが求められる分野では誤答率が1.6〜4.8%まで低下しています。
もちろん完全に間違いがなくなったわけではありませんが、自由研究や調べ学習に活用する際の信頼度は大きく向上しました。

2. 長期記憶とプロジェクト管理能力

AIの会話や作業の「記憶できる量」は、コンテキスト長という指標で表されます。
GPT-4oは最大128,000トークン(おおよそ長編小説1冊分)を覚えておくことができますが、GPT-5ではこれが256,000トークン以上、条件によっては100万トークンに達すると報告されています。

この違いは、教育やプログラミングの現場では非常に大きな意味を持ちます。
たとえば、4月から始めたScratchゲームの開発を、夏休み明けの8月に再開したとしましょう。
GPT-4oの場合、前回の仕様を覚えていないため、再度説明をする必要があります。
一方GPT-5では、前回の仕様や会話の流れをそのまま覚えており、「前回は敵キャラがこう動いていましたが、今日は背景もアニメーションさせてみましょう」といった形で続きから作業を進められるのです。

また、長文の文章作成や大規模な資料作りでも強みを発揮します。
授業で数十ページにわたるプログラミング教材を共同で作る場合、GPT-5なら全体構成を保持したまま、途中の一章だけを修正しても全体の整合性を壊しません。
これは、従来のAIでは難しかった「長期プロジェクトの一貫性維持」を可能にします。

教育的には、「毎回ゼロから説明しなくていい」というのが大きな利点です。
特に中高生の研究活動や、コンテスト向け作品作りのように期間が長く複雑な課題では、この記憶容量の差が作業効率に直結します。

3. マルチモーダルの方向性の違い

GPT-4oは、その名の通り“Omni(すべて)”を強みとするマルチモーダルAIです。
テキスト、画像、音声のすべてを同一モデルで処理できるため、学びの幅が非常に広がります。
子どもが描いたキャラクターのイラストをアップロードし、「このキャラをScratchで動かす方法を教えて」と聞けば、画像を解析して具体的な手順を教えてくれます。
さらに、マイクで話しかけてそのまま会話を続けられるので、タイピングが苦手な低学年の子にも優しい設計です。

一方、GPT-5はマルチモーダル機能も使えますが、開発方針としてはテキスト中心の深い推論にシフトしています。
画像解析や音声入力も可能ではありますが、そこはGPT-4oほどの軽快さはなく、むしろ「大量の文章やコードを正確に処理する」ことを優先しています。
そのため、絵や写真から発想を広げるよりも、与えられた情報を深く分析して新しい結論を導き出す作業が得意です。

教育現場では、この違いが利用シーンを分けます。
小学生向けの「視覚的・直感的なやり取り」はGPT-4oが優秀。
中高生や大人向けの「論理的・分析的な課題」はGPT-5が向いている、と考えるとわかりやすいでしょう。

まとめ

特徴 GPT-4o GPT-5
思考力・精度 ◎(Thinkingモード・誤情報80%減)
記憶容量 128k 256k〜100万
マルチモーダル ◎(音声・画像・テキスト統合) ○(重視はテキスト)
  • スピード・親しみやすさ重視 → GPT-4o

  • 精度・長期プロジェクト重視 → GPT-5

AIは「どちらが優れているか」ではなく、「どちらをどんな場面で使うか」が重要になります!
プログラミング学習でも、試作段階ではGPT-4o、本格的な完成段階ではGPT-5、といった使い分けが効果的です。

デジタルステーション習志野 では、ScratchやPythonなどを使った授業を通して、
「AIと共に考える力」 を楽しく育てています。
子どもたちが“楽しく・深く・自分らしく”学べる環境づくりを大切にしています。
皆さんもぜひ一緒にプログラミングを学んでみませんか?

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