こんにちは。デジタルステーション習志野のスタッフ小澤です。
今回は、Scratch(スクラッチ)を使って、スプライトが波のようにふわふわ動くアニメーションを作ってみましょう。
ちょっと数学のお話になりますが、「sin(サイン)関数」というものを使います。
「sinってなんだか難しそう…」と思うかもしれませんが、Scratchで実際に動かしてみることで、感覚的に理解できるようになります。
「数学ってこんなふうに使えるんだ!」という新しい発見があるはずです!
sin(サイン)ってなんだろう?
● 円の中の動きから生まれた「sin関数」
sin(サイン)は、ある角度に対して、どのくらい上にあるか(高さ)を教えてくれる数学のしくみです。
たとえば、コンパスで丸を描くように、円のまわりを点がくるくると動いていると想像してみてください。
その点の場所によって、「上のほうにいるのか」「下のほうにいるのか」「ちょうど真ん中なのか」が変わっていきますよね。
この「どれくらい上にあるか」を数字で表すのが、sin(サイン)という関数です。
観覧車でたとえてみましょう
イメージしやすいように、観覧車で考えてみましょう。
ゴンドラがゆっくり回っていくと、だんだん高くなっていき、やがて一番上に来て、そこからまた下がっていきます。
このときの「高さの変化」は、次のようになります。
-
スタートしてすぐ:高さ0(地面の高さ)
-
少し登ったところ:高さ0.5
-
一番上まで来たとき:高さ1(いちばん高い)
-
さらに進んで下がっていくと:高さは0に戻り、やがてマイナスに
-
一番下に来たとき:高さ-1(いちばん低い)
このように、sinの値は、なめらかに上がって、ゆっくり下がり、また上がるという動きをくり返します。
角度を少しずつ増やしていくと、sinの値は次のように変化していきます。
角度(°) | sinの値(高さ) |
---|---|
0° | 0 |
90° | 1 |
180° | 0 |
270° | -1 |
360° | 0 |
このように、0→1→0→-1→0と、なめらかに上下する形になります。
● グラフにすると「波」のかたち
この数字の変化をグラフにすると、下のような波の形になります。
このグラフをよく見ると、
山と谷がなめらかにつながっているのがわかります。
この形が、波や振動などの動きにとてもよく似ているのです。
● y座標に使えば「ふわふわ」動きができる!
この波の形(sinの値)を、Scratchのスプライトのy座標(上下の位置)として使うと、
-
上にふわっ
-
下にすいっ
-
また上にふわっ
という、自然でなめらかな“ふわふわアニメーション”が作れるようになります。
このとき、x座標を右に動かしながら、y座標にsin関数の値を使えば、まるでスプライトが波の上を進んでいるような動きになるんです。
🛠 プログラムを作ってみよう
● 用意するもの
-
お好きなスプライト(クラゲ、ボール、何でもOK)
-
「角度」という名前の変数
● スクリプト例
● ポイント解説
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角度
を少しずつ増やすと、sinの値がなめらかに変化します -
sinを y座標に使うと、上下にふわふわ動きます
-
*20を変えると、波の高さ(上下のふり幅)も変えられます
応用:波を「見える化」してみよう
Scratchの「ペン」拡張機能を使えば、スプライトが通ったところに線を残すことができます。
これを使えば、sin関数の波を実際に描いてみることもできます。
これで、スプライトが進むと同時に、sinのグラフそのものが画面に描かれます。
「グラフってこうやってできてるんだ!」と、目で見てわかる体験になります。
応用アイデアいろいろ
-
波の高さを変えて、ゆるやかな波や激しい波を作る
-
2つのスプライトで、sinとcosの波を同時に描く
-
音楽に合わせて、波の動きを演出する
-
sinを使ってジャンプの「空中の軌道」にリアルさを加える
まとめ
プログラミングの中には、実はこんなふうに数学が隠れていることも多いのです。
「sinっておもしろいな」「もっといろんな動きを作ってみたいな」と思ったら、他の関数や応用技にもぜひチャレンジしてみてください!
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