今回のテーマ
みなさん、こんにちは!
デジタルステーション習志野スタッフの小島です。
今日は日本語話者がPCを操作する際には欠かせないローマ字について説明したいと思います。
ローマ字表記法
ローマ字
本来、ローマ字は、古代ローマの人々、即ちローマ人が使用していた文字です。要は現代のアルファベットの元です。[1]
ローマ文字もしくはラテン文字と呼ばれますが、現在では一般に「ローマ字」というと、このローマ文字を用いた日本語表記のことです。
そして現在、私たちが用いている「ローマ字」は正式には「ローマ字表記法」と呼ばれます。(以降では読みやすさを考慮してローマ字としています。)
(※ラテン文字と現代アルファベットの間の歴史的経緯は複雑で簡単に説明できるものではありません。ここでは、最低限として現代アルファベットはラテン語の影響を受けていると考えて下さい。)
ローマ字表記法の種類
ローマ字に種類が存在するのは、歴史的な背景と運用目的からです。
一般にはヘボン式と日本式(訓令式)に分類され、さらにそれらを拡張したものや規格を変更したものもありますが、基本的には先の2種で分類されます。
ローマ字の作り
ローマ字の種類を説明する前にローマ字の表現方法の基本について簡単に説明したいと思います。[2]
母音
母音はヒトが音を出す時に、喉にある声帯と呼ばれる場所を震わせることで出てくる音です。
母音っていうのは、私たちが「あ、い、う、え、お」と声を出すときの音のことです。
ローマ字で書くと、「a, i, u, e, o」となります。
子音
子音とは、私たちが「か、き、く、け、こ」という音を出すときに使う口や舌の動きのことです。
ローマ字では、この子音に母音の「a, i, u, e, o」を足して1つの音にしています。
「か行」で例えると、「ka, ki, ku, ke, ko」になります。この中で、「か」は「k」の音に「a」を足した音です。
〇〇式ローマ字
ヘボン式ローマ字
1867年、幕末の動乱の中で、大政奉還が実施されたのと同じ年に、ある重要な文献が作られました。
それは「和英語林集成」と呼ばれる書物で、ジェームス・カーティス・ヘボンという医師兼宣教師によって編纂されたものです。
この書物は日本初の和英辞典とされており、ヘボン式ローマ字が使われていました。[3]
ヘボンは、日本語の音にできるだけ合致するよう、英語やラテン語の発音に注意を払いながら仮名文字にラテン文字を割り当てたのです。
現代では、ヘボン式ローマ字は駅名やパスポートなどに用いられ、外国人が日本語の発音に近い形でこれらの名前を読みやすくしています。例えば、「鹿(しか)」という言葉は「sika」とも書けますが、ヘボン式では発音に近い「shika」と表記されます。
日本式(訓令式)ローマ字
日本式ローマ字表記、または訓令式ローマ字は、日本語の音韻構造により忠実に対応しようとする試みから生まれました。
ヘボン式における外国語発音への配慮を置き換え、日本語の発音や綴りに即した方法が模索されました。
そして1885年に田中館愛橘によって考案されたこの方法は、より言語学的なアプローチを取り入れ、特に日本人にとっての学習や使用のしやすさを考慮したものでした。
これにより、例えば「し」は「si」と表記され、「ち」は「ti」と表記されるなど、実際の発音よりも文字としての整合性を重視した表記が行われるようになりました。[4]
このシステムは日本内で教育や学術の分野で使われることがありますが、国際的な規範としてはヘボン式が一般的に用いられることが多いです。
まとめ
今回はローマ字表記法について説明しました。
ローマ字が現代の形になるまでにはさまざまな変遷があり、歴史とともに改善が重ねられてきました。現在一般的に使用されているヘボン式ローマ字には、当時の訓令式の要素も一部取り入れられています。
ローマ字にはまだ様々なルールがありますので、これからも練習を積んでいきましょう。
問題!!
ローマ字で書けるかな?
さて、次の言葉はローマ字でなんて書いてあるかな?
watashi ha kojima desu.
puroguramingu no sensei desu.
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